1965年はジョン・コルトレーンにとって、モードを基調とした演奏様式から晩年のフリーフォーム演奏への 変換の過渡期にあたります。このアルバムの演奏は1961年前後からモード演奏を展開してきた最強カルテット によるライブです。全曲で様式崩壊寸前の緊張感と熟成された驚異的なテクニックが充満しています。 ライブ会場のハーフノートはニューヨークマンハッタン島の南西のハドソン通りにあるジャズクラブで、60年代 には金曜日の夜のライブがラジオで生放送されていました。このアルバムは、この放送音源から、3月26日 と5月7日の2つの、コルトレーンカルテットのセッションを収録しています。 録音は、この時期のコルトレーンのライブアルバムの中では良質であり、ジミーギャリソンの超低音のピッチ カートや、エルビンジョーンズのシンバルワークも鮮明に聞き取れます。ピアノとドラムの場所が極端に離れ ており、ピアノの音色がやや痩せて聞こえまするが、50年以上前の録音なのでやむを得ないでしょう。むしろ、 客席の拍手や、演奏者たちの唸り声が聞こえ、ライブの臨場感を高めています。司会アラン・グラントのナレー ションが拍手や音楽に重なるのも生々しいです。 DISC 1 1 Introduction And Announcements 2 One Down, One Up 3 Announcements 4 Afro-Blue DISC 3 1 Introduction And Announcements 2 Song Of Praise 3 Announcements 4 My Favorite Things