わたしたちは赦されない 舞台は霧といばらで外部と隔絶された学園「プエラリウム」 厳しい規律に守られた園には 絶えず張りつめた空気が満ち乱れのない時間が流れていた しかしある朝門の前に倒れている少女が発見される この門はいつも閉ざされていて限られた機会にしか開かないはずなのに 警戒の視線の中問われるがままに少女は名乗った 「アルエット」 その瞬間 錆びつき沈黙を保っていた時計塔の鐘がとてつもない大音声で鳴り響いた 「時計塔の鐘が鳴り響く時、この学園に遠からぬ終焉が訪れる」 噂話がほのめかす通りそれはプエラリウムにおける悪夢じみた長い混乱のはじまりだった その後紆余曲折を経てプエラリウムの生徒となったアルエットは夜間外出禁止の禁を犯して自室から外に出てしまう そこで見たのは異界と化した学園と 殺意を帯びてうろつく異形の者 そしてそれらを決然と迎え撃つある少女の姿だった