自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので表紙などかすかなヤケ、経年変化はございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。 裕次郎時代百瀬博教 石原裕次郎 加山雄三 慎太郎 力道山 黒澤明 長嶋茂雄他 目の前に立った裕次郎の姿は、目のくらむほど清潔だった。それは育ちの良い青年という樹木が発する新鮮な光彩でもあった。俺に、心遣いや謙虚さこそ人の心を揺すぶる、と思わせたのは石原裕次郎だった―俺の黒船で、俺の先生で、俺を夢中にさせるあにきを命懸けで守ろうと思った。裕次郎の用心棒、その呼び名は何よりも誇らしい肩書きだった―。裕次郎に愛され、その全盛時代を共に過ごした男の回顧録。 第1章 伝説の始まり 第2章 石原慎太郎、芥川賞受賞 第3章 映画『嵐を呼ぶ男』封切り 第4章 建築写真文庫『ナイトクラブ』 第5章 裕次郎との出逢い 第6章 『平凡』臨時増刊『あなたの裕次郎』発売 第7章 立教大学相撲部にて 第8章 裕次郎スキー場にて骨折 第9章 裕次郎の用心棒 第10章 裕次郎との黄金の日々 第11章 外国旅行の思い出 最終章 裕次郎との別れ レビューより ナイトクラブの用心棒時代に石原裕次郎と出会い、拳銃不法所持で下獄するまでの数年間の交友記録が記されている。 石原裕次郎の素顔がどんなに気遣いの人であったのか、どれほど丁寧な言葉使いだったのか紹介されている。 スターの素顔は気遣い上手で屈託のない人だったのだろう。 出会う人が皆ファンになってしまったという教養の高さに触れられている。 著者の百瀬博教にしてもそうだ。 「僕はあなたのような熱血漢が好きなんです。今度おうちに遊びにいらっしゃい」 と裕次郎から言葉を掛けられて、その言葉が本当だったからこそ、百瀬は裕次郎を親炙し兄事した。 著者の百瀬さんは思い出に節操がないことを自負していた。 そんな氏の回顧録を紐解けば、彼の目を通した黄金時代に触れることが出来る。 石原裕次郎という稀代のスターが、はちゃめちゃに格好いい人であったのか、骨の髄まで味わえる。