ブラームスの交響曲第4番は、フリギア旋法やパッサカリアといった古い様式も生かしながら、精緻で目の詰んだ技法でまとめあげた高密度な傑作ですが、クライバのディテールへの徹底したこだわりは、そうした作品の魅力を見事に浮き彫りにし、多くの情報を魅力的に示しながらも奔流を思わせるような音楽の進行も実現、時に官能的でさえある生々しい生命力を兼ね備えた複合的な魅力を持つ演奏をウィーン・フィルから引き出しています。 ■ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:カルロス・クライバー 録音:1980年3月ウィーン〈デジタル録音〉 〈オリジナル=イメージ・ビット=プロセッシング〉
2天前